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使用事例


MERS(磁気エネルギー回生スイッチ)の動作

東京工業大学 嶋田 隆一先生 (PED22号 2008年01月20日号掲載当時)
  • 経歴
  • 1970年 東京工業大学工学部電気工学卒業
  • 1975年 同大学院博士課程修了後、日本原子力研究所研究員、同副主任研究員、同グループリーダー
  • 1988年 東京工業大学工学部助教授
  • 1989年 同大学原子炉工学研究所教授
  • 2005年 統合研究院ソリューション研究機構教授
  • 現 東京工業大学名誉教授

研究内容


嶋田先生は、電力エネルギーの発生から輸送、蓄積、そして有効な利用について、シンプルで効果的な電力技術を研究しています。
今熱中しているのは半導体スイッチを4つブリッジに接続して、エネルギー蓄積コンデンサがあるスイッチです。

この磁気エネルギー回生スイッチ:Magnetic Energy Recovery Switch(MERS:マース)は電源と負荷との間に入れるACスイッチですが、発表したところ、夢のスイッチ、ラインサイド・コンバータと、ようやく評価されてきました。
MERSはサイリスタACスイッチの双対回路のようなものです。

PSIM使用実例


このMERSの動作は、PSIMの電力用スイッチ回路解析を行うと理解できます。上の回路は、回路内で自動的に貯まるコンデンサ電圧を利用して、電流の位相を制御するのですが、時定数の全く違う現象の絡み合いになりますので、頭の中では、到底追いきれません。
永い間、この回路の利用法を考えて、PSIMの利用で大いに進展しました。

まとめ


PSIMによる下図MERS応用の解析結果

  • 上:入力電流。力率がわずか進みである。
  • 中:電源電圧と負荷電圧を示す。負荷電圧が上がっています。
  • 下:コンデンサの電圧、変わった波形である。

このMERSスイッチは周波数は変えませんが、回路の磁気エネルギーを吸収するコンデンサを持っているので、電流をどの位相でもオン・オフすることができ、その結果、誘導電動機の力率を1にしたり、始動電流を制限したりと電動機制御の可能性が広がるそうです。
ソリューション研究機構は現場での応用ニーズを探しています。

モジュール構成

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