2026年06月10日(水)
- 評価・試験
バッテリサイクル試験とは?評価項目や寿命予測の方法をわかりやすく解説【バッテリ評価シリーズ②】
本記事は、
「充放電試験とは?試験方法や評価項目をわかりやすく解説」
の続編です。
前回は充放電試験の基本について解説しましたが、本記事ではバッテリサイクル試験について詳しく解説します。
バッテリサイクル試験とは?
バッテリサイクル試験とは、バッテリに対して充電と放電を繰り返し行い、性能の変化や寿命を評価する試験です。
リチウムイオン電池をはじめとする二次電池は、使用を繰り返すことで徐々に性能が低下します。そのため、製品開発や品質評価において、どの程度の期間使用できるのかを把握することが重要になります。
EV(電気自動車)や蓄電システムなどでは長期間の使用が前提となるため、サイクル試験は欠かせない評価項目の一つです。
バッテリサイクル試験の必要とは?
バッテリは新品時の性能だけでは評価できません。
例えば、
- 何回充放電できるのか
- 容量はどの程度低下するのか
- 内部抵抗はどのように変化するのか
- 実際の使用環境でどれくらい利用できるのか
といった項目を確認する必要があります。
バッテリサイクル試験を実施することで、製品寿命の予測や品質向上に役立てることができます。
サイクル試験の評価内容とは?
容量維持率とは?
新品時の容量に対して、どの程度の容量を維持できているかを評価します。
一般的には、容量が初期値の80%程度まで低下した時点を寿命の目安とすることがあります。
サイクル寿命とは?
何回の充放電サイクルに耐えられるかを評価します。
用途によって必要なサイクル寿命は異なります。
内部抵抗はなぜ重要か?
充放電を繰り返すことで内部抵抗は増加する傾向があります。
内部抵抗の増加は発熱や出力低下につながるため、重要な評価項目です。
充放電効率の評価
充電したエネルギーに対して、どれだけのエネルギーを取り出せるかを評価します。
EV開発におけるサイクル試験とは?
EVではバッテリ性能が航続距離や車両価値に大きく影響します。
そのため、
- 通常走行を想定した評価
- 急速充電を含む評価
- 高温環境での評価
- 低温環境での評価
など、さまざまな条件でバッテリサイクル試験が実施されています。
また、近年は全固体電池など次世代電池の研究開発においても重要な評価手法として活用されています。
サイクル試験システムに求められる機能とは?
サイクル試験は数週間から数か月に及ぶ場合もあります。
そのため、
- 高精度な充放電制御
- 長時間の安定運転
- 試験データの自動取得
- 効率的なエネルギー利用
などが求められます。
特に大容量バッテリの評価では、消費電力の削減も重要なポイントになります。
Mywayのバッテリ評価ソリューションとは?
Mywayプラスでは、EV用バッテリや蓄電池の評価に対応した充放電試験システムを提供しています。
長期間のサイクル試験にも対応し、回生技術を活用することで効率的な評価環境の構築が可能です。
また、研究開発用途から各種評価試験まで幅広いニーズに対応しています。
例えば、独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)様が保有する世界最大規模の恒温型・屋内型・耐爆型試験施設「NLAB Large Chamber」では、メガワットクラスの大型蓄電池を対象とした温度可変環境下での充放電試験用途として、当社のpCUBEシリーズおよびx50シリーズをご採用いただいています。 導入事例はこちら
バッテリ評価システムや充放電試験装置について詳しく知りたい方は、以下の関連製品ページもご覧ください。
まとめ | バッテリサイクル試験で寿命と性能を正しく評価するために
バッテリサイクル試験は、電池の寿命や性能変化を評価するために欠かせない試験です。
EVや蓄電システムの普及により、その重要性はますます高まっています。
適切な試験システムを活用し、効率的かつ高精度な評価を行うことで、より信頼性の高い製品開発につなげることができます。