2026年05月18日(月)
- パワーエレクトロニクス基礎
モータの種類とは?DCモータ・ACモータ・ブラシレスモータの違いを整理【モータ制御シリーズ 入門①】
モータにはDCモータ、ACモータ、ブラシレスモータなど複数の種類があります。本記事では代表的なモータの違いと特徴を整理します。
モータは、電気エネルギーを回転運動に変える装置です。家電製品、電気自動車、産業機器など、さまざまな場面で使われています。
一口にモータといっても、構造や動作原理によって種類が分かれており、適したモータ制御方法も異なります。本記事では、モータ制御を理解する前提として、代表的なモータの種類と特徴を整理します。
モータの種類とは?DCモータ・ACモータ・ブラシレスモータの違いを整理
モータとは、電気の力を使って回転運動を生み出す装置です。
モータにはさまざまな種類があり、電源の種類や構造、回転の仕組みによって分類されます。代表的なものとして、DCモータ、ACモータ、ブラシレスDCモータ、誘導モータ、同期モータ、ステッピングモータなどがあります。
それぞれのモータは特徴が異なり、用途や求められる性能に応じて使い分けられます。
モータの種類を分類する理由とは?モータ制御とどう関係するのか?
モータ制御を理解するうえで、まずモータの種類を整理することは重要です。
なぜなら、モータの種類によって、回転の仕組みや必要な制御方法が変わるためです。たとえば、ブラシ付きDCモータは比較的シンプルに回せますが、ブラシレスDCモータや同期モータでは、複数の相にタイミングよく電流を流す必要があります。
つまり、モータ制御を考えるときは、最初に「どの種類のモータを制御するのか」を確認することが大切です。
代表的なモータの種類とは?DCモータ・ACモータ・同期モータを整理
ここでは、モータ制御でよく登場する代表的なモータを整理します。
ブラシ付きDCモータとは?構造と特徴を解説
ブラシ付きDCモータは、直流電源で動作する比較的シンプルなモータです。
電圧を加えると回転し、電圧を変えることで回転速度を調整できます。構造がわかりやすく、模型、玩具、小型機器などで広く使われています。
一方で、ブラシと整流子が接触しながら動作するため、摩耗や電気的なノイズが発生しやすいという特徴があります。
ブラシレスDCモータとは?インバータ制御が必要な理由
ブラシレスDCモータは、ブラシを使わずに電子回路で電流の流れを切り替えるモータです。
ブラシがないため、摩耗が少なく、効率や耐久性に優れています。ファン、家電製品、ドローン、電動工具など、幅広い用途で使われています。
ただし、回転させるためには、U相・V相・W相などの巻線に適切なタイミングで電流を流す必要があり、制御回路やインバータが重要になります。
誘導モータとは?V/f制御やベクトル制御との関係
誘導モータは、ACモータの代表的な種類です。
固定子に交流電流を流すことで回転磁界を作り、その磁界によって回転子に電流が誘導されて回転します。構造が丈夫で信頼性が高く、産業用モータとして広く使われています。
制御方法としては、V/f制御やベクトル制御などが使われます。
同期モータとは?永久磁石同期モータの特徴
同期モータは、回転磁界と回転子が同期して回るモータです。
代表的なものに、永久磁石同期モータがあります。永久磁石同期モータは、効率が高く、高精度な制御がしやすいため、電気自動車や産業機器などで多く使われています。
高性能な制御が求められる場面では、ベクトル制御と組み合わせて使われることがあります。
ステッピングモータとは?位置決め制御で使われる理由
ステッピングモータは、一定の角度ごとに回転するモータです。
指令に応じて段階的に回転するため、位置決め用途に向いています。プリンタ、工作機械、搬送装置などで使われます。
比較的扱いやすい一方で、高速回転や高効率を求める用途では、他のモータが選ばれることもあります。
モータの種類によって制御方法はどう変わるのか?
モータは種類によって構造が異なるため、適した制御方法も変わります。
たとえば、ブラシ付きDCモータでは、電圧を変えることで比較的簡単に速度を調整できます。一方、ブラシレスDCモータや永久磁石同期モータでは、複数の相に流す電流を適切に切り替える必要があります。
また、誘導モータでは周波数や電圧を調整する制御が使われ、さらに高精度な制御が必要な場合にはベクトル制御が使われます。
モータ制御を理解するうえで押さえたいポイントとは?
モータの種類を理解するうえで重要なのは、「モータによって回し方が違う」という点です。
- モータにはDCモータ、ACモータ、ブラシレスモータなど複数の種類がある
- 構造が違うと、適した制御方法も変わる
- ブラシレスDCモータや同期モータでは、三相の電流制御が重要になる
- ベクトル制御は、主に高精度な制御が必要なモータで使われる
まずはモータの種類を整理することで、後に出てくる制御方式の違いも理解しやすくなります。
まとめ|モータの種類ごとに制御方法や特徴はどう違うのか?
モータには、ブラシ付きDCモータ、ブラシレスDCモータ、誘導モータ、同期モータ、ステッピングモータなど、さまざまな種類があります。
それぞれ構造や特徴が異なり、用途に応じて使い分けられています。また、モータの種類によって適した制御方法も変わります。
モータ制御を理解するためには、まず「どのモータを制御するのか」を整理することが大切です。
次の記事では、モータを目的通りに動かすための基本となる、速度制御・トルク制御・位置制御などの考え方を解説します。
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